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SPECIAL:校長先生の受験体験記<国家資格・学科試験>

 国家資格の技能証明制度がスタートしました。私たち講師陣も講師を続けるには一般の方と同じように、まずは国家資格の技能証明を取得して、さらに登録講習機関講師研修を受けなければなりません。いつもは試験を提供する立場ですが、久しぶり受験で少々緊張しました。

 学科試験は指定試験機関である日本海事協会が運営していますが、実際の試験実施は「プロメトリック」というテストセンターが請け負っていて、日本全国にある会場で実施されています。実は受験申込みに至るまでの手続きが複雑で、校長は試験よりそちらの方が苦労しました。
 この「申し込みまでの手順」については当コラムに掲載していますので、ぜひそちらをご一読ください。

 

●まず、集合時刻に注意しましょう
 受験の予約手続きの中で、一日に何回かある試験枠から時刻でその枠を選びます。私は10時45分の回を選びました。受験案内には「試験時刻の15分前にはご来場ください」とさりげなく書いてあります。
 さりげなく書いてあるので、さりげなく「10時30分には行こう」と考えました。しかしよく読むと「15分前に受付締め切り」と書いてあるじゃないですか。さらに「受付締め切り時刻に間に合わない場合は受験できません」とも書いてあるじゃないですか。この15分間に監督官から受験向けた注意事項の説明があるのです。つまり、さりげなく書いてあった「15分前には」はタイムリミットだったのです。

 

●ポケットまで空っぽに
 持ち物は全てロッカーにしまいます。スマホ(電源OFF)、腕時計、上着などをしまって、持ち物は本人確認書類とロッカーの鍵だけにします。さらに手のひらを表裏見せて、書き込みなど無いことを確認します。
 筆記具は机の上にA4の紙一枚と鉛筆が置いてあります。計算などのメモとして使用するためですが、終了後はそのまま返却します。
 ロッカーは小型のものなので、あまり大きいサイズは入りません。買い物のついでに寄るのは危険かも…ですね。

 

●問題はしっかり読めば簡単
 問題はそれほど難しいものではありませんが、しっかり読ませるものが多く、問題文も回答例も長めの文章です。焦ると目だけが文字を追うだけで中身が入ってきません。
 特に注意するのは「正しいものは…」と「誤りは…」の部分です。どちらを求めるのか、しっかり読み取ってから回答を選びましょう。その間違いを防ぐためにも、回答例の三つの文章は全部読みましょう。慌てると全部読まずに「これだ」と決めつけがちですが、全部読むことによって「あれ? 正しいのが二つある」などと気づくことがあります。

 

 回答例の文章もトリッキーなものがあります。「…すべきである」と「…しなればならない」はそれぞれ「推奨」と「義務」の違いがあります。推奨は一見正しそうですが、正解が義務の場合は間違いとなります。「…しないほうが良い」と「…してはならない」というのも同じです。
 また「…した場合は…」と「…しない場合は…」も読み間違うことがあります。慌てると都合の良い方に読み取ってしまいますね。結局、一字一句しっかり読む方が近道と言えます。

 試験はPC端末で行いますが、操作はマウスで三者択一の該当文章をクリックするだけ。文章入力などは無いようです。なので、操作の関する不安は無用です。

 

●計算問題の対策
 計算問題が出ることもあるようです。公式を覚えておけば計算できますが、いちいち計算していては貴重な時間を浪費してしまいます。早く回答するこつとしては、計算例を覚えておくことです。現実的で具体的な数値を当てはめて求める数値を出しておきます。

回答は計算問題でも三者択一ですので、具体的な計算例を考えて設問の回答に最も近いものを選びます。

 

●時間の把握
 30分で50問とすると、一問あたりの時間は36秒になります。2行程度の問題を読んで、3〜6行の回答例文を読んで判断するだけなので、時間は十分あります。あわてないことが大事です。
 残り時間は画面の右上に表示されます。回答数は画面の左、縦に問題番号が並んでいて、回答済みは色が変わります。これで自分の進捗状況が判りますね。初めの10問あたりで残り時間を見て、ペースを把握すると良いでしょう。
 合格ラインは80パーセントと言われています。50問の場合、10問間違えても大丈夫。40問なら一問あたりは45秒もあると考えて、確実に正解を積み重ねましょう。

 

*学科試験の申し込み手順をまとめたコラムもご一読ください

SPECIAL:国家資格学科試験申し込み手順

 

 

横濱 和彦 Kazuhiko Yokohama
1951年生まれ 2012年 空撮チームairvision 立ち上げ映画、TVCM、PR動画、MVなどの撮影をする。MVなどの撮影をする。アマナドローンスクール校長として座学講習や責任者も兼ねる。
【代表作】・JR東日本、JR東海 CM・ヤクルト CM・トヨタ、レクサス PV・レッドブル MV
■実績 総飛行時間:543時間 夜間飛行時間:35時間 目視外飛行時間:25時間
■資格 DJIインストラクター、JUIDA無人航空機操縦技能ライセンス、JUIDA無人航空機安全運航管理者ライセンス、JUIDA認定スクール講師ライセンス、第三級陸上特殊無線技士