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SPECIAL:重要!!「機体登録制度」について

 2021年6月に交付された「航空法等の一部を改正する法律」のうち無人航空機に関する概要についてはこのコラムの2021年7月9日付け「SPECIAL:航空法改正まとめ」をご覧いただきたい。そこで「ライセンス制度」と「機体認証制度」「飛行許可承認制度」の三つの要素を絡めた新制度全体像を説明している。
 4月21日にこの新制度の具体的な内容と施行に向けたスケジュールが発表された。これについては改めて何回かに分けて解説する。今回は2ヶ月後に迫った「機体登録制度義務化」に向けた制度の留意点をまとめる。

 

 新制度の一角を担う「機体登録制度」の義務化開始だけが6月20日に迫っている。登録義務は重量100g以上のすべての機体が対象となるので、トイラジコンを楽しむ方々を含めて注意しなければならない。
 またこれに伴い、そもそもの航空法の対象となる無人航空機の重量も6月20日より「200g以上」から「100g以上」に変わるので、これもご注意いただきたい。

 


「登録の手順」


 国土交通省の「無人航空機登録ポータルサイト」(https://www.mlit.go.jp/koku/drone/)からオンライン手続きする。所有者情報と製造番号などの機体情報を入力して審査を受ける。ここで安全性が確認できない場合は登録ができないことになる。
 登録が完了すると登録記号が発行される。所有者はこの記号を規定のサイズの文字で機体にラベルプリンターなどで貼り付け、消えないように表示すれば良い。
 この記号は3年ごと(または5年ごと)に更新しなければならない。また修理などで製造番号が変わったら、新規に登録が必要になる。詳しくは上記サイトから「機体登録ガイドブック」というPDFをダウンロードできるのでこれをご覧いただきたい。

 

「事前登録の利点」


 機体登録制度の登録受付は2021年12月からすでに始まっている。今年の6月20日より前に登録することを「事前登録」と呼んでいるが、これを利用すると「リモートID」の搭載を免除される。この免除は更新後も有効で、事前登録の機体は内容に変更なければ何度更新しても継続的に免除が受けられる。
 しかし職業として運用する方は飛行レベルも高くなり、許可申請を伴う利用が多くなる可能性があるので、リモートIDの搭載をお勧めしたい。

 

「リモートIDとは」


 6月20日以降に登録する機体は、登録情報を電波発信する装置を機体に搭載しなければならない。この装置をリモートIDと呼ぶ。国土交通省や警察などがこれを受信し、機体の身元や事前の許可申請の有無などを確認することができる。この装置は6月20日までに内臓タイプや外付けタイプで各メーカーから提供される。

 

 繰り返すが、機体の登録義務は100g以上の機体全てが対象なので登録手続きをお忘れなく。

 

横濱 和彦 Kazuhiko Yokohama
1951年生まれ 2012年 空撮チームairvision 立ち上げ映画、TVCM、PR動画、MVなどの撮影をする。MVなどの撮影をする。アマナドローンスクール校長として座学講習や責任者も兼ねる。
【代表作】・JR東日本、JR東海 CM・ヤクルト CM・トヨタ、レクサス PV・レッドブル MV
■実績 総飛行時間:543時間 夜間飛行時間:35時間 目視外飛行時間:25時間
■資格 DJIインストラクター、JUIDA無人航空機操縦技能ライセンス、JUIDA無人航空機安全運航管理者ライセンス、JUIDA認定スクール講師ライセンス、第三級陸上特殊無線技士