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コラム

Column

SPECIAL: airWorkドローンアカデミー(旧アマナドローンスクール)卒業生の 操縦ライセンス国家資格取得について

本年4月に国土交通省から12月施行予定の改正航空法の概要とその施行に向けた予定が発表されました。その内容には国家資格としての操縦ライセンス制度が盛り込まれましたが、民間のライセンス取得者の優遇措置をはじめとした制度の詳細が決まっていません。当スクールを卒業された多くの方々からも取得方法や今後の予定などのご質問を受けていますので、7月11日現在の状況を以下にご説明いたします。

なお操縦ライセンス制度そのものの解説は当サイトの「コラム(5月26日付け)」にて掲載していますので割愛します。必要に応じてご参照をお願いします。

 

■卒業生のみなさまへのご案内は9月以降可能に


4月の発表時には12月の施行まで、さらには新制度の上でのレベル4の飛行実現までのスケジュールが次の図のように公表されました。

図1

 

この図のように制度の詳細が確定するのは7月中の見込みです。
ここで講習機関の登録要件が確定し、同時に登録講習機関での教則、試験問題なども決まり、民間ライセンス保有者等の経験者向け講習要件も決まります。

さらに9月から登録講習機関の登録が開始となります。したがって講習の日程や費用などのご案内が可能になるのは登録講習機関として確定する9月以降ということになります。

この表では点線の囲みで7月前から「講習機関との調整、制度周知…」とありますが、当スクールなどに策定内容を事前開示されることはありません。

 

■卒業生のみなさまの優遇措置


airWorkドローンアカデミー(またはアマナドローンスクール)を卒業された方は国土交通省のホームページ掲載講習団体の技能認定証取得者です。
さらにJUIDAライセンスを取得された方は国土交通省のホームページ掲載管理団体の操縦技能認定証取得者です。
したがって改正航空法の操縦ライセンス制度に於いて国土交通省が下の図のように表現している「民間技能認証保有者等」という立場になります。

 

図2

この表現によれば「民間技能認証保有者」には何かしらの補足的な「講習要件」を策定し、それをクリアするだけで合理的に簡略に二等操縦ライセンスを取れるように仕組みになると推測されます。

これを踏まえた「操縦ライセンス取得のフロー」をまとめると次の図のようになります。

 

図3

■どんな講習になるのか?


講習要件が未定なので、現時点では不明です。
場合によってはオンラインの講習と試験で済むかもしれませんし、実習が必要になる可能性もあります。それによって講習時間、日程、料金などが順次決まることになります。
9月から講習機関としての登録申請受付が開始となりますので、その申請が通り次第にご案内可能になります。

 

■二等ライセンスから始まります


操縦ライセンスには一等と二等の二種がありますが、本年12月に予定される改正航空法の施行に先んじて講習機関が9月ごろから活動を開始するのは二等ライセンスに向けた講習のみとなります。


 一等ライセンスに関する実際の活動は改正航空法施行後2023年1月以降になる予定です。

 

■登録講習機関とは


施設、設備、講師などに関する登録基準を策定して下記の三種のレベルが設定されます。
「一等(レベル4相当)までの講習が可能な機関」
「二等のみの講習が可能な機関」
「技能証明の更新に必要な講習が可能な機関」
およそ1200といわれる既存のスクールなどがこれをうけて登録申請し、適合するレベルの機関として登録されます。
基準の策定は7月、登録申請の受付は9月からとなる見込みです。

 

■指定試験機関について


日本全国で試験の内容などが統一され、公平である必要があることから一つの法人がこれを請け負います。名称などは不明です。

 

■管理団体はどうなる?


JUIDAなどの管理団体は引き続き傘下の登録講習機関の運営監査や教材策定の基準づくりなどの役割を果たす見込みです。

 

■国家資格の試験内容とは

 

・身体検査
 自動車運転免許など公的な免許証などの提示、または診断書提示による確認となる見込みです。

・学科試験
 三択の問題に回答します。一等は70問で75分、二等は50問で30分になるようです。問題の内容は操縦者の行動規範、関連規則、運航、安全管理体制、限定に係る知識などとなっています。
全国の各会場でコンピューターを使用するシステムが用意され、試験を受ける方法になる見込みです。
学科試験の合格は2年間有効なので、実地試験に不合格の場合は有効期間中であれば再度実地試験のみ受けることが可能です。

・実地試験(卒業生は免除)
 実操作と口頭試問を組み合わせて、事前のリスク評価から手動操縦、自動操縦、緊急事態対処、事後報告など一連の作業を実行する形になります。

 

7月11日現在は以上のようになります。
制度の詳細など新たな発表がありましたら速やかにご案内する予定です。